人生には、様々な「もしも」が存在します。もしも宝くじが当たったら、もしもあの時こうしていれば・・・ しかし、今日お話しするのは、少し趣の異なる「もしも」についてです。
もしも今日が、あなたの全人生だとしたら?
想像してみてください。もしも今日一日が、あなたの全人生だとしたら、どのように生きるでしょうか?
「そのようなことを急に言われても困惑する」と感じるかもしれません。
無理もありません。なぜなら、私たちは明日も明後日も、未来が永続すると考えて生きているからです。しかし、今日が人生最後の日となる可能性も否定できません。
そのようなことを考えたこともなかったでしょうか?
たしかに私も若い頃は、そのようなことを考えもしませんでした。しかし、お釈迦様は、そのような私たちに、大切な教えを残してくださっています。
お釈迦様の教え「一夜賢者経(いちやけんじゃきょう)」とは?
お釈迦様は、「一夜賢者経」という経典の中で、次のように教えてくださっています。
「今日を大切に生きる人こそ、真に優れたものである。過ぎ去ったことを悔やまず、まだ来ぬことを心配しすぎず、今、この瞬間を大切に生きましょう。」
過去は既に終わったことであり、未来はまだ到来していません。だからこそ、今ここにあるものをしっかりと見つめ、心を乱さず、落ち着いて、理解し、実践することが大切であると。
分かりやすく言えば、「過去のことに囚われず、未来を憂いすぎず、今を精一杯生きましょう」ということです。
人生に「いつか」はない
「いつかやろう」と思っているうちに、時は容赦なく過ぎていきます。そして、「いつか」は永遠に訪れないかもしれません。
未来を変えることができるのは、常に「今」だけです。
今日を大切に生きることが、あなたの人生そのものとなるのです。
今日という日を、どのように生きる?
もしも今日が人生最後の日だとしたら、あなたは何をしますか?
家族や友人に「ありがとう」と伝えるでしょうか?
ずっとやりたかったことに挑戦するでしょうか?
美味しいものを食するでしょうか?
それとも、ただ静かに過ごすでしょうか?
どのような一日を過ごすかは、あなた次第です。
しかし、どのような一日だとしても、後悔だけはしないでいただきたいのです。
今を生きるための3つのヒント
1:感謝の気持ちを伝えましょう
常に傍にいてくれる人に、「ありがとう」と伝えましょう。
感謝の気持ちは、自他共に幸福にする魔法の言葉です。
実際に、アメリカ・マイアミ大学の心理学者ロバート・エモンズ教授の研究では、日々「感謝できること」を書き出す習慣を続けたグループは、そうでないグループに比べて、約25%多くポジティブな感情を感じたという結果が報告されています(Emmons & McCullough, 2003)。
たった一言の「ありがとう」が、心を明るく照らし、人生に前向きなエネルギーをもたらしてくれるのです。
2:好きなことに挑戦しましょう
ずっとやりたかったことがあるなら、今日から始めましょう。
たとえ小さな一歩でも、それは未来に繋がる大切な一歩です。
3:今この瞬間を楽しみましょう
美味しいものを食したり、美しい景色を眺めたり、好きな音楽を聴いたり・・・
五感を研ぎ澄ませて、今この瞬間を味わいましょう。
まとめ:今日を精一杯生きましょう
人生は、いつ何が起こるか予測できません。
だからこそ、今日という日を精一杯生きることが大切なのです。
もしも今日が人生最後の日だとしたら・・・
そう考えることで、きっとあなたは、今日という一日を、昨日よりも、もっと大切に生きることができるはずです。
さて、今日という日を、あなたはどのような一日にしますか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。